試行錯誤したけど応募がこない…
案件はあるけど人手が足りない!
エンジニアの確保に課題を感じるSES企業の採用担当者に向けて、SESならではの採用課題とともに対策を解説します。
記事の後半では実際の成功事例も紹介するので、採用活動の参考にしてください。
SES企業の採用が難しいとされる背景
ここでは、SES企業の採用が難しいとされる理由を解説します。市場の課題背景を知ると求職者が抱く不安を把握でき、訴求ポイントのヒントにつながります。
- エンジニア不足と高い求人倍率
- SES業界特有のネガティブイメージ
- 常駐型ビジネスならではの魅力訴求の難しさ
エンジニア不足と高い求人倍率
IT業界の人手不足は深刻で、エンジニアの有効求人倍率は年々上昇しています。
doda「転職求人倍率レポート(データ)」によると、2025年時点でエンジニアの有効求人倍率は約12倍となりました。
経済産業省の調査によると2030年には最大約79万人のエンジニアが不足するという試算もあり、採用競争はさらに激しさを増す見込みです。

IT業界全体のエンジニア不足が、SES業界における採用の難しさにも直結しているのです。
SES業界特有のネガティブイメージ
SES業界自体に対し、ネガティブなイメージを抱く求職者は少なくありません。
いわゆる「案件ガチャ」という言葉が存在するように、案件によって業務内容や働く環境が変わるため、安定しない業界だと受け取られがちです。
「スキルやキャリアが伸びにくい」「労働環境が不安定」という先入観から、自社開発や受託開発に比べて応募が集まりにくい背景があります。
常駐型ビジネスならではの魅力訴求の難しさ
SES企業はクライアント先で働く常駐型の業態であることから、自社独自の魅力を表現しづらい点が課題です。
そのため、還元率やスキルアップ支援などの訴求に偏りやすい傾向があります。求人票の差別化ができていないと求職者からは「どこも同じ」という印象を持たれ、応募数が伸びない一因となります。

SES企業の採用担当が直面しやすい課題
SES企業の採用担当者が直面しやすい課題を把握しておくと、自社の改善ポイントの整理に役立ちます。
- 求人広告を出しても応募が集まらない
- 応募があっても有効応募が少ない
- ミスマッチによる早期離職が多い
- 採用業務に割くリソースが不足している
- ノウハウがなく、採用活動が非効率

求人広告やスカウトを出しても応募がこない
SES企業の採用で最も多い悩みが、「求人広告を掲載しても応募が集まらない」「スカウトメールを送っても反応がない」ことです。SES業界のネガティブなイメージや知名度の低さなどが採用を難しくしているからです。
応募が集まらないからといって、やみくもに広告の出稿期間を延ばしたり、別の媒体を追加したりすると、出費がかさむ原因になります。
成果が出ないまま採用単価が上がるため、コスト面で長期的な負担となります。
応募があっても有効応募が少ない
SES企業によくある採用課題のひとつが、応募があっても有効応募が少ないという状況です。
応募数の少なさを補うために「未経験者歓迎」や「自由で働きやすい職場」など、間口を広げてしまうとターゲット外からの応募も増加します。
その結果、書類選考や面接の工数が増えるばかりで採用に至らず、リソースを無駄に費やしてしまいます。
ミスマッチによる早期離職が多い
SESは、早期離職がとくに多い業界です。理由として「イメージと違っていた」「思っていた案件に配属されなかった」などの入社前後のギャップが多く挙げられます。
企業側によくある原因としては「面接時の印象をもとに採用したものの、自社に合わなかった」というケースです。早期離職が起きると採用活動からやり直さなければならず、候補者と企業の双方に大きな負担がかかります。
採用業務に割くリソースが不足している
SES企業は日々の業務に追われ、採用に割く時間が限られています。
とくにスタートアップや小規模な企業では、採用担当者がほかの業務と兼務しているケースが多く、採用活動が後回しになりがちです。媒体運用や施策の分析・改善まで手が回らず、採用が長期化する傾向があります。
人手不足を解消するために採用を進めたいのに、採用活動に手が回らず、採用できないという悪循環が起きるのです。

ノウハウがなく、採用活動が非効率
SES企業の採用は難易度が高く、人材業界の知識が欠かせません。
採用市場の動向や求人原稿の書き方に加え、スキルシートやレジュメを読み解く力など、専門的な知識が必要です。しかし、これらのノウハウがないまま、手探りで採用活動を進めてしまう企業も多くみられます。
その結果、採用の長期化やミスマッチが起き、非効率な採用活動の原因となります。
SES企業が応募を獲得するには
SES企業がターゲット人材から応募を得るには、他社と差別化して求職者に魅力を伝えるための工夫が必要です。ここでは、採用成果をあげている企業が実施している対策を紹介します。
- 採用ブランディングで選ばれるSES企業になる
- 自社に合う求人媒体を選ぶ
- 刺さるスカウトメールでアプローチする
- リファラル採用を活用する
採用ブランディングで選ばれるSES企業になる
採用ブランディングとは、自社で働く魅力のイメージを社内外に築くことです。
採用ブランディングによって自社の魅力が求職者に正しく伝わると、応募が集まりやすくなります。また、自社の企業文化に共感した人材が集まるため、ミスマッチの防止にも役立ちます。

株式会社RYOMAでは、SES企業が求職者から選ばれる企業になるためのノウハウを掲載した資料を無料配布しています。以下からダウンロードいただけますので、あわせてご覧ください!

自社に合う求人媒体を選ぶ
求人媒体にはそれぞれの特徴があります。たとえば、スキルのある経験者を求めるなら「doda」、ポテンシャル重視なら「Wantedly」、伸びしろのある若手を募るなら「マイナビ転職」など、媒体によって登録している人材の層が異なります。知名度や登録者数で選ぶのではなく、自社のペルソナに合う媒体を選びましょう。
刺さるスカウトメールでアプローチする
SES企業は求人広告を出すだけでは応募が集まりにくく、企業側からターゲット人材にアプローチする必要があります。
その際、テンプレート化したスカウトメールを不特定多数に送るのではなく、相手に合わせたメッセージを書くことが重要です。候補者のプロフィールを見て、悩みを読み解き、抱いている不安に対して安心感を示せるようなメッセージを送ります。



返信率を高めるスカウトメール戦略とデータ分析|SES企業の採用ならGrowSES
心に響くスカウトメールの書き方は?ダイレクトリクルーティングのノウハウを紹介しています。
リファラル採用を活用する
リファラル採用とは、社員のネットワークを活用し、知人や元同僚などの候補者を紹介してもらう採用手法のことです。

紹介する側の社員は候補者の人柄を把握しており、企業文化も理解しているため、自社に合う人材を紹介してくれる傾向があります。
また、「転職活動はしていないけど、機会があればより良い環境で働きたい」と考えている転職潜在層にもアプローチできる点もメリットです。求人を募るだけでは集まりにくいSES企業では、社員の人脈によるつながりも大切です。
早期離職・内定辞退を防ぐための対策
SESは早期離職や内定辞退が多い業界です。そのため、内定後も候補者が安心して入社し、定着できるサポート体制が必要です。
ここからは、人材定着と内定承諾率の向上のための対策を解説します。
- 面接で候補者を見極める仕組みづくり
- 内定フォローで継続的に連絡をとる
- オンボーディングを充実させる
面接で候補者を見極める仕組みづくり
採用ミスマッチによる早期離職の原因は、面接官の見極め不足によるケースが多いです。
株式会社RYOMAの調査の結果によると、早期離職の原因で最も多かったのは「面接における見極めができていない」という回答でした。

面接官が候補者の印象をもとに判断してしまうと、採用後に「思っていた人物と違う」と感じたり、候補者自身も職場に適応できなかったりと、ミスマッチにつながるリスクがあります。

面接時に客観的な評価をするには、定量的な指標を取り入れることが効果的です。適性検査や感情解析AIを活用することで候補者の特性を数値化でき、判断の裏づけが得られます。

内定フォローで継続的に連絡をとる
内定辞退を防ぐには、内定通知後も定期的に連絡を行い、入社までのモチベーションを保つ施策が必要です。
たとえば、入社までのスケジュール共有や必要書類の案内に加え、担当者からの定期的なメッセージを通じて、疑問や不安を解消します。
内定後のフォローをていねいに行うことで、安心感が得られ、辞退のリスクを下げる効果が期待できます。
オンボーディングを充実させる
オンボーディングとは、新入社員がスムーズに業務に馴染み、職場への定着を促すための取り組みのことです。
従来の新人教育とは異なり、業務の習得だけでなく人材定着も目的とするため、採用が難しい業種ではとくに重要な施策となります。
SES企業では、現場での悩みを安心して相談できるような関係性を築き、帰属意識を高めることが必要です。
採用活動を効率化するためのポイント
採用業務に割けるリソースが不足している企業では、採用支援サービスの活用も有効な手段のひとつです。
- 採用代行(RPO)で業務負担を軽減する
- 採用コンサルティングで自社採用力を強化する
採用代行(RPO)で業務負担を軽減する
採用代行(RPO)に、媒体運用や応募者対応、選考などの実務を代行してもらうことで、採用にかかる負担を軽減できます。
RPOは採用実務の専門家であり、効率の良い運用フローや応募獲得のコツを熟知しています。そのため、採用担当者の工数が削減されるだけでなく、人材獲得がスピーディーに進む点もメリットです。
ただし、SES企業は専門的な知識が求められるため、外部パートナーは慎重に選びましょう。
SES企業が採用代行(RPO)を選ぶ際は以下の記事を参考にしてください。
採用コンサルティングで自社採用力を強化する
採用コンサルティングは、採用課題を明確にし、効率的な採用戦略や運用方法を設計・改善していくサービスです。
コンサルタントから得た採用ノウハウや仕組みを社内に蓄積することで、自社の採用力の強化につながります。
外部に依存し続けるのではなく、採用を内製化し、自走できる採用体制を構築できることがメリット。長期的に採用し続ける必要があるSES企業に適しています。
おすすめの採用支援サービスは「GrowSES」
GrowSES(グロース・エス・イー・エス)は、SES企業の元経営者と人事が手がける、SES特化の採用支援サービスです。
SES業界特有の採用課題に対し、採用戦略の設計から媒体運用、データ分析・改善提案まで、幅広い伴走型支援を実施しています。
ここからはGrowSESの特長を解説します。
- 元経営層・人事が設計を監修
- 現場に寄り添った伴走支援
- 教育・試験を経た人材のみが支援を担当

元経営層・人事が設計を監修
GrowSESは、SES企業の経営や人事を経験した専門家が設計を監修している点が特徴です。
SES企業では、早期離職や未経験人材の適性判断の難しさなど、採用に関する課題が多くあります。GrowSESでは、そうしたSES企業特有の課題に対応するため、実際の現場で培った知見をもとに施策を提案しています。
現場に寄り添った伴走支援
GrowSESは、外部パートナーでありながら、まるで社内の人事のように寄り添って採用活動を伴走支援します。
ターゲット設計・媒体選定・求人広告の掲載・スカウトメールの作成・データ分析など、戦略立案から実務まで幅広い工程を専任のプランナーが対応。
企業ごとの課題や採用体制に応じて、柔軟に施策を実施します。

教育・試験を経た人材のみが支援を担当
GrowSESの採用支援は、知識と経験を兼ね備えた担当者が実施するため、現場に即した支援を提供可能です。
GrowSESでは、企業の支援に関わる人材の質を保つため、自社独自の教育プログラムと試験を設けています。試験では、HR知識はもちろん、SES業界の課題や現場の実態を正しく理解し、適切な提案ができるかどうかを評価。この試験に合格した人材のみが、企業の支援業務を担当します。

株式会社RYOMAでは、採用競争で優位に立ち、安定的に人材を確保するためのヒントを掲載した資料を配布しています。以下のリンクから、2点セットで無料ダウンロードいただけますので、ご活用ください!

GrowSESの採用支援による成功事例
株式会社RYOMAが提供する、SES特化の採用支援サービス「GrowSES(グロース・エス・イー・エス)」の成功事例を紹介します。
媒体運用の見直しでエンジニア応募が月10名以上に増加した事例
大手SES企業のA社は、他社支援のもと求人広告を運用していましたが、応募数が伸びず、採用単価の上昇が課題でした。
GrowSESの担当者より、媒体ごとの相性や改善余地についての提案を受けたことがきっかけで支援を依頼しました。
GrowSESの担当者は企業の強みを言語化し、求人原稿の内容をエンジニアに伝わりやすい表現に変更。求人画像の作成では配色やレイアウトにこだわり、視認性と差別化を強化しました。また、エンジニア採用と相性の良い媒体でスカウト運用を開始し、予算配分も状況に応じて調整しました。
その結果、求人広告の成果が大幅に向上。1つの媒体で月10名ほど応募が集まる状態を構築できました。採用単価も7万円に抑えることができ、費用対効果の高い採用を実現しました。
応募数1,000件以上を獲得し、組織の活性化につながった事例
B社は創業期のSES企業で正社員採用のノウハウがなく、採用に不安を抱えていました。
そこで、創業期の採用支援には伴走型支援が必要だと判断し、GrowSESを導入しました。
GrowSESの担当者は、採用の軸となるコンセプトづくりから着手。求人広告とスカウトの二段構えで戦略を立て、メッセージや配信時間の改善を実施しました。また、面談では形式的な質問を避け、価値観や志向に重点を置く対話型のスタイルを導入。未経験者向けには外部学習サービスを活用した育成ラインを整備しました。
その結果、応募は1,000件以上を獲得し、総合職カテゴリで1位を記録。創業期の採用に対する不安は解消され、応募数の増加が信用度の向上や組織の活性化にもつながりました。
1回の求人掲載で3名のエンジニア採用に成功した事例
SES企業のC社は、他社の採用支援で成果を得られず、採用方法の見直しが必要な状況でした。
SES領域に詳しい採用コンサルタントを探すなか、同業企業からRYOMAのGrowSESを紹介され、支援を依頼しました。
GrowSESの担当者は、ターゲット人材に求人が届くよう、媒体選定やスカウト方法、細かな運用設定を改善。自社の魅力を伝える採用デザインページの作成も行い、デザイナーやカメラマンによる視覚的な訴求力向上もサポートしました。
その結果、ターゲット層からの応募が増加し、1回の求人掲載で3名のエンジニア採用に成功。採用単価は90万円から30万円に改善し、目標の採用人数の確保や採用プロセスの効率化を達成しました。

よくある質問
SES企業が採用で成果を出すには?
SES企業が採用成果を出すには、自社で働く魅力を分析し、言語化して伝えることが重要です。魅力が求職者に正しく伝わると、自社の企業文化に共感した人材からの応募が集まりやすくなります。
採用ミスマッチを減らすには?
面接官の主観のみに頼らず、適性検査や感情解析AIを利用して候補者の特性を数値化すると、採用精度が高まります。数値化によって定量的評価が可能となり、ミスマッチの減少につながるのです。
採用活動にかけるリソースがない場合は?
採用代行サービス(RPO)を活用すると、媒体運用やスカウト送信などの実務を任せられ、採用にかかる負担を軽減できます。
採用コンサルタントとRPO、どちらに依頼すべき?
媒体運用の負荷を減らしたい場合はRPO(採用代行)、採用の仕組みを整えて内製化したい場合は採用コンサルタントを選びましょう。長期的に採用活動を続ける必要のあるSES企業には、採用コンサルタントがおすすめです。
まとめ|SES企業が採用で成果を出すために
SES企業は採用が難しい業界です。しかし、自社の採用課題を分析し、原因に応じた対策を講じることで解決につながります。
しかし、抱える課題は企業ごとに異なり、専門的な知識も求められるため、自社だけで解決するのは難しいと感じる企業も多いのではないでしょうか。
株式会社RYOMAのGrowSES(グロース・エス・イー・エス)は、SES企業の経営や人事を経験した専門家が設計を監修しており、現場の課題に即した提案が可能です。
「応募が集まらない」とお悩みの企業はもちろん、「他社の支援では成果が出なかった」というSES企業の採用担当者も、お気軽にお問い合わせください。

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採用プランナー事業部責任者
担当プランナー 藤村 滉大
経歴
RYOMA新卒社員第一号『現在採用プランニング事業統括責任者』
SES業界を中心に、創業期の企業から300名規模まで、採用戦略から採用計画を実行、最適化まで一貫してサポートを提供。担当企業様から約80%を超えるリピートを達成。
信頼と実績に基づいた確かな成果を重視しています。












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