「SNSで本当に採用できるの?」「成果が出る運用方法やコツを知りたい」とお悩みではありませんか?
本記事では、SNS採用の基本やメリット・デメリットをわかりやすく解説します。成功するためのコツも紹介するので、採用活動に課題を抱える人事担当者はぜひ参考にしてください。
SNS採用とは?
SNS採用とは、X(旧Twitter)やInstagram、TikTokなどのSNS(ソーシャルネットワーキングサービス)を利用した採用活動のことです。
東海ビジネスサービス株式会社の「『人事担当から見た採用の課題』に関する調査」によると、採用活動にSNSを活用している企業の割合は約6割に上ります。アカウントが無料で作成でき、導入のハードルが低いため、多くの企業がSNS採用を取り入れています。
SNS採用のメリット
SNS採用には多くのメリットがあります。以下はSNSを利用して採用活動をする主なメリットです。
- 低コストで採用活動を始められる
- SNS採用は若年層にアプローチできる
- SNSで企業の魅力をリアルに発信できる
- スキルがなくても手軽に投稿できる
- ブランディングができる
低コストで採用活動を始められる
SNS採用は、アカウントを作成するだけで無料で始められるため、低コストで採用活動をしたい企業も取り組みやすいのが特徴。求人広告は掲載枠を購入して一定期間のみ情報を掲載するのに対し、SNSはコンテンツを削除しない限り情報が残り続けます。自社の資産として活用でき、短期的・長期的にコストを削減できる点がメリットです。
SNS採用は若年層にアプローチできる
SNSの利用者は年々増加しており、中でも20代の利用者は9割を超えています。
株式会社リソースクリエイションの「転職活動におけるSNS利用の実態調査」によると、20代の85%が転職活動中にSNSで企業名を検索しているとわかりました。若年層にとって、SNSは転職活動の重要な情報源です。企業がSNSを活用すれば、より多くの若手求職者にアプローチできるメリットがあります。
出典元:株式会社リソースクリエイション「転職活動におけるSNS利用の実態調査」
SNSで企業の魅力をリアルに発信できる
求職者の多くは企業の実情や社員の声を知りたいと考えています。しかし、一般的な求人広告では、伝えられる内容に限りがあります。SNSは動画や写真をリアルタイムで投稿でき、企業の日常や雰囲気をリアルに発信することが可能。
ありのままの魅力を伝えることで求職者とのミスマッチを防ぎ、自社に合う人材の採用につながります。
スキルがなくても手軽に投稿できる
SNSはインターネット環境があれば、簡単に採用情報を投稿できます。
求人広告媒体の運用やホームページの作成には専門的なスキルが必要ですが、SNSは専門知識がなくても運用可能。
スマートフォンやパソコンから更新でき、初心者でも手軽に始められるのがメリットです。
ブランディングができる
SNSを活用すれば、自社の魅力や強みを発信し、ブランドイメージを構築・強化できます。自社の価値観や職場文化を具体的に伝えられ、求職者に企業の魅力を理解してもらえるからです。
特に、社内風景や社員の声、イベントの様子を投稿することで、企業の雰囲気を知ってもらえます。SNS採用は、戦略的に運用することでポジティブなイメージを構築し、ブランディングを実現する手段として有効です。
SNS採用のデメリット・注意点
SNS採用には多くのメリットがありますが、以下のようなデメリットや注意点もあります。事前の対策で解消できるものもありますので、参考にしてください。
- SNS運用に手間がかかる
- ネガティブな反応が起きるリスクがある
- SNS採用は効果が出るまでに時間がかかる
SNS運用に手間がかかる
SNS運用は手間がかかると感じる企業も少なくありません。
よくある課題として、コンテンツの企画にかかる時間や投稿ネタの不足が挙げられます。SNS運用が負担となる要因の一つは、初期設計の不十分さです。事前に目標設定やペルソナ設計をしっかり行えば、投稿内容を決めやすくなり、運用をスムーズに進められます。
SNS運用の初期設計に迷った場合は、プロのサポートを受けるのもおすすめです。
株式会社RYOMAが提供する「オールインHR」では、企業に合わせた採用支援を行っています。SNS採用にお悩みの方は、ぜひお気軽にご相談ください。
ネガティブな反応が起きるリスクがある
SNSは企業のイメージに直結するため、投稿内容には慎重な配慮が必要です。
炎上リスクを軽減するには、投稿内容のガイドラインを作成し、それに基づいて運用する必要があります。また、投稿前に第三者のチェックを受ける工程を取り入れることで、リスクをさらに減らせます。
万が一、炎上した場合に備えて対応マニュアルを事前に用意しておくと、冷静かつ迅速に対処できます。
SNS採用は効果が出るまでに時間がかかる
SNS採用は、短期間で成果が出るものではありません。フォロワーの増加や信頼構築には時間がかかるからです。そのため、思ったように効果が出ず、成果が出る前に運用をやめてしまうケースも多くあります。
SNS採用は、ただ漫然と投稿するだけでは十分な効果は期待できません。明確な目標と評価基準の設定が重要です。
SNS採用に効果的な運用方法については次の章で詳しく説明するので、参考にしてください。
SNS採用の手順と成功するためのコツ
ここからは、実際にSNSでの採用活動を行うにあたって、SNS運用の手順と成功するためのコツを紹介します。
- SNSを運用する目的を決める
- ターゲット・ペルソナを明確化する
- どのSNSを使うかターゲットに合わせて選ぶ
- SNS採用の評価方法を決める
- 運用方法・更新頻度を具体的に決める
- 漫然と運用せず定期的に分析と改善を行う
SNSを運用する目的を決める
SNSで採用活動を成功させるには、運用目的を具体化しておくことが重要です。
目的の例は以下の通りです。
- ブランディング
- 母集団形成(多くの候補者を集める)
- 認知獲得
- ナーチャリング(求職者と接点を維持し応募につなげる)
目的によって投稿内容が変わるため、事前に運用目的を整理しておきましょう。
ターゲット・ペルソナを明確化する
ペルソナとは、ターゲットよりも具体的な人物像のことです。年齢・性別・家族構成・仕事に対する価値観・抱えている悩みなど、詳しく設定しておきましょう。
事前にペルソナを明確に設計しておくと、投稿内容を決めやすくなります。ペルソナに合わせた投稿をすることで、自社が求める人材に情報が届き、SNS採用の成功につながります。
どのSNSを使うかターゲットに合わせて選ぶ
SNSは種類によって利用者の属性が異なります。ターゲットとなる人材の利用が多い媒体を選びましょう。
たとえば、Instagramは10代後半〜30代のユーザーが多く、Facebookは30〜50代のユーザーが多いという特徴があります。投稿手法も媒体によって異なるので、各SNSの特徴を理解したうえで選定が必要です。
以下は各SNSの特徴をまとめた一覧表です。
SNS採用の評価方法を決める
SNS採用を成功させるためには、KGI(最終目標を測る指標)とKPI(目標達成の過程を測る指標)の設定が重要です。
KGIの例としては、お問い合わせ数や応募数が挙げられます。KPIは、フォロワー数やリーチ数など、効果を具体的に測る指標です。
評価方法を具体的に設定することで目標の達成度合いがわかりやすくなり、他部署との共有時にも役立ちます。
運用方法・更新頻度を具体的に決める
SNSは、いつ・誰が・何を投稿するのかを決めておくと運用がスムーズになります。
投稿時間はペルソナの生活リズムに合わせると見てもらいやすくなります。たとえば、ペルソナが会社員だった場合、出社している日中よりも夜に投稿するほうが見てもらえる機会が増えます。
また、誰が投稿するのかを決める際、投稿者を1人に決めないことがおすすめです。特定の人物のファンを増やすという目的でないなら、意見の偏りを抑えるために属人化させないようにしましょう。
このように、運用方法や投稿頻度を事前に決めておくことで運用しやすくなります。
漫然と運用せず定期的に分析と改善を行う
継続的な運用は必要不可欠ですが、ただ漫然と投稿を続けるだけでは成果に結びつきにくいです。
事前に設定した評価指標(KGIやKPI)をもとに成果を分析し、必要に応じて改善を行うことが重要です。また、採用市場は常に変化しており、トレンドに応じて柔軟に運用方針を見直すことが求められます。
SNS採用で成功するには、定期的に分析と改善を行いましょう。
SNS採用の成功事例
ここでは実際にSNS運用により、採用が成功した事例を紹介します。
TikTokとInstagramの活用で3人の採用に成功した事例
A社では、創業期に組織拡大を目指していましたが、リファラル採用だけでは目標人数を達成できていませんでした。
そこで、株式会社RYOMAは、TikTokとInstagramを活用した採用活動を提案。企業の社風や働く環境を伝えるストーリーを設計し、特に社長の日常や社員とのリアルな様子を投稿するよう支援しました。社長のファン化に力を入れた結果、6ヶ月間で応募者18名が集まり、3名の採用に成功。
採用者はTikTokを通じてA社を知り、社長の理念や企業文化に共感して入社を決意したと話していました。現在は即戦力として活躍しています。
コンセプト設計から支援して月13人の応募が集まった事例
B社は新規事業立ち上げに伴い、SNSマーケティング職の若手採用を進めていましたが、求人広告媒体からの応募不足が課題でした。
そこで、株式会社RYOMAは、TikTokを活用した採用活動の設計を支援しました。まずは、コンセプトを見直し、B社の魅力を伝えるポイントを明確化。社員の1日の流れをタイムラプス動画で紹介し、業務内容や職場の雰囲気をリアルに伝えるストーリーを制作しました。その結果、わずか1ヶ月で13名の応募が集まり、1名の採用に成功。
内定者はB社の投稿や担当者の人柄に共感して応募したとのことでした。現在は入社前から自主的に関連スキルを学習しており、今後の活躍が期待されています。
よくある質問
SNS採用に向いている企業は?
SNS採用は、専門職(ITエンジニア、看護師、美容師など)を採用したい企業や、採用予算が限られているベンチャー企業に向いています。特に専門職の採用は、企業のビジョンや価値観への共感が重視されるため、SNSを通じたブランディングが効果的です。
SNSに何を投稿すればいい?
採用活動が目的のSNSでは、職場風景や仕事のやりがい、実際に働く社員の声を投稿するのがおすすめです。初期設計(運用目的やペルソナ)に合わせた内容を投稿しましょう。
SNS採用の初期設計でお悩みの場合は、「オールインHR」にご相談ください。多くの成果を出してきたSNS運用のプロが、企業に合わせたサポートをご提案します。
まとめ:SNS運用で自社で働く魅力を求職者に伝えよう
本記事では、SNS運用のやり方や成功するためのコツとともに、実際の成功事例を紹介しました。
SNS運用で採用を成功させるには、初期設計をしっかりと行い、ペルソナに合わせて運用することが重要です。採用候補者に自社の魅力が伝わるよう、定期的に分析と改善を行いましょう。
「オールインHR」では、SNS採用を含め、採用活動全般の課題解決をサポートしています。採用活動にお悩みの方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。採用業界の最前線で働くプロが企業にぴったりの採用方法をご提案します。まずはお気軽にご相談ください。
採用プランナー
監修者方波見 巡琉
経歴
ベンチャー企業のクリエイティブ事業にて、中小企業様向けのWeb制作・LP制作からマーケティング支援まで、一貫して伴走支援。
前職では入社2カ月目でMVPを達成。
株式会社RYOMAに入社後、採用プランニング事業部にて、クライアント様の採用支援に従事。